たくおblog

肢体不自由の特別支援学校に専門職として勤めて5年。どの子どもたちにとって、学校は大切な場所…学校の魅力にはまっています。子どもたち、保護者、先生たち…様々な人たちの思いの中、自分の役割は何か、一つのひとつ、考えて、見直して…次へ…の毎日です。少しずつ、まとめていきたいと思うこの頃です(*^^*)

ぼんやり、考えてみた。

先日、久しぶりに社会人駆け出しの頃に出会った子のお母さんとメールのやりとりをしました。



離れて10年以上経つけれど、変わらずお互い、どうしてるかな…と考えていたこと…
嬉しく感じました…。
自分の人生でかけがえのない出会い。



体重700gほどで生まれ、生まれてすぐに右目を失い…、そして右手も失い…
その子とお母さんに私が出会ったのは生後6ヶ月の頃。
訴えた方がいい…とか周りから言われて色々悩むお母さんに気づいてはいたけれど、何も言えず…
ただただ、その子と楽しく遊び、たくましく成長していることを見せることしかできなかった…


お別れの時にお母さんからいただいた手紙には…
「頑張れと言わずに応援してくれたのは先生だけでした。どの先生よりも一番大好きでした。」と書かれていました…


お母さんに対して何もできない自分が情けなく感じていたけれど…
これでよかったんだ…と…
家族との寄り添いかたを考える出会いでした。


今は、その時とは違う仕事で、違う立ち位置で、たくさんの子どもたち、そしてその家族と関わっている。


一人ひとり、個性があり、バックボーンも環境も違うから、どうしたらいいか、自分に何ができるか、見えなくなることがあるけれど…
一番大切なのは、そこに子どもがいることを忘れないこと…


この世に生まれてきたことを、そして成長していることを一緒に喜びたい…


その子のお母さんからの手紙には最後、こう書いてありました。


「最近、ようやく、しおりはしおりなんだから!と思えるようになりました。なにより可愛くて可愛くて…」



真に子どものとこで一緒に喜んだり、悲しんだり…
「寄り添う」ってそういうことなのかな…と思ったりしています。



学校で保護者に寄り添って…とよく言うけれど…
ほんとに難しいなぁって思う。